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医師不足地域との連携で加算~子育て支援枠は見送り―来年度シーリングで専門医機構~

記者会見する渡辺毅理事長

記者会見する渡辺毅理事長

 日本専門医機構は地域や診療科による医師の偏在を是正するための2023年度の専攻医のシーリング(採用上限の設定)に関し、医師不足が顕著な地域との連携を条件に採用数の上乗せを認める「特別地域連携プログラム」を導入する。一方、仕事と子育ての両立支援を意図した「子育て支援加算」は見送る。厚生労働相の意見書を踏まえて方針を決め、21日の定例記者会見で明らかにした。

 二つの加算措置は、シーリングの効果が限定的にとどまっていることや、女性医師の活躍促進などの観点から機構が提案していた。これに対し、このほど開かれた厚労省審議会の部会で、特別地域連携プログラムは容認される一方、子育て支援加算については「加算の要件が十分に検討されていない」などを理由に否定的な見解が出された。渡辺毅理事長は、厚労相の意見を大筋で受け入れるとした上で、子育て支援加算に関し「どのような要件にするかなどを検討し、24年度以降の実施を目指したい」と語った。

 専攻医の募集は12月1日に始まる。(了)


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