治療・予防

手足に急激な異変、重症化も=難病のギラン・バレー症候群

 まひは急速に悪化

 ギラン・バレー症候群を引き起こす先行感染の病原体ははっきり分かっていないが、分かっているものの一つに、食中毒を引き起こすカンピロバクターがある。最近では、ジカ熱もギラン・バレー症候群を引き起こす可能性があるとして注目されている。感染症の他にワクチン接種や、大手術など体に大きなストレスが掛かった後に発症するという報告もあるようだ。

 まひの進行スピードは速く、1カ月以内にピークに達することもこの病気の特徴だという。「手足がビリビリすると思ったら次の日には力が入らなくなり、体全体が重いと感じているとその翌日には階段を上れず、数日後には歩けなくなるというように急速に進行します。人によって進み方は違いますが、進行の速い人では1週間足らずで呼吸ができなくなる場合もあります」と荻野講師。

 軽い場合は自然に治ることもあるが、ピーク時に神経に強い障害が起きると後遺症が残ることもあるという。「適切に治療をすれば良くなる可能性の高い病気なので、ギラン・バレー症候群が疑われる場合は神経内科を早めに受診してください」と、荻野講師は呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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