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鼻血は子どもに多く、大人になるとあまり出なくなる。大人になってから大量に出血し、週に何度も繰り返す場合には注意が必要だ。東京大学医学部耳鼻咽喉科教室(東京都文京区)の近藤健二准教授に、鼻血の原因や対処法などについて聞いた。
◇鼻血の原因とは?
「特に子どもが鼻をいじったり、強くはなをかんだりすると出血することが多く、毎日のように鼻血を出す子もいますが、少量なら心配ありません」と近藤准教授。チョコレートなどの食べ過ぎによる鼻血には医学的な根拠は無く、興奮して血圧が上がっただけで鼻血が出ることもないという。
ティッシュを鼻に詰める処置は、取り出すときに、傷をふさいでいた血のりが取れて再び出血しやすいため避けた方がいい。鼻血が出たら、軽く顎を引いて鼻を両側からつまみ、5~10分間圧迫して止血する。このとき、口に流れ込んだ血液は吐き出すこと。
「上を向いて鼻をつまむと、血液を飲み込んでしまいます。血液自体に害はありませんが、大量に胃に入って刺激されると嘔吐(おうと)することがあります。高齢者の場合は、固まった血液が喉に詰まる恐れもあります」と近藤准教授は話す。
◇別の病気の可能性も
子どものキーゼルバッハ部位からの出血はほとんどが治療不要だが、大人の場合は動脈性の出血の可能性もある。その場合は、出血部位を内視鏡で確認し、最小限の範囲を電気メスで焼く治療を行うこともある。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病による動脈硬化がある人は、特に注意が必要だ。「鼻の奥の太い血管がもろくなって切れると大量出血し、救急搬送されることになります。一度出血が止まっても、再出血する恐れがあるので医療機関の受診が必要です」と近藤准教授。
血が止まりにくい薬を飲んでいると、複数の箇所から出血することがある。遺伝的に血管が弱いオスラー病や血管腫、悪性腫瘍で鼻血が起こることもある。「大人で鼻血が週に何度も出たり、大量に出たりする場合は、耳鼻科を受診してください。冬場は鼻の粘膜が乾燥してひび割れを起こし、出血することもあるので加湿も重要です」と、近藤准教授はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2018/07/06 16:15)
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