[膵臓の構造とはたらき]

 膵臓(すいぞう)には外分泌機能と内分泌機能があります。外分泌機能としては、膵液の分泌による食物の消化です。膵液は十二指腸に分泌され、次のような酵素を含んでいます。アミラーゼ(でんぷんを分解する)、リパーゼ、ホスホリパーゼA2(脂質を分解する)、トリプシン、キモトリプシン(たんぱく質を分解する)があります。
 内分泌機能とは、ホルモンを産生し、血中に分泌する機能を指します。膵臓では内分泌細胞が集まって、島状の細胞集団を形成している150μmぐらいのランゲルハンス島が膵臓全体にちらばって存在します。
 ランゲルハンス島には血糖を下げるはたらきがあるインスリンを出すβ(ベータ)細胞、インスリンとは逆に血糖を上げるはたらきがあるグルカゴンを出すα(アルファ)細胞、消化管ホルモンや、膵臓のほかのホルモンを抑制するソマトスタチンを出すδ(デルタ)細胞などがあります。
 膵液の分泌は、消化管ホルモンのほか、自律神経にもコントロールされています。
 膵臓のランゲルハンス島から分泌されたインスリンは、血液を介して組織に達すると、細胞膜中に存在するインスリンレセプター(受容体)と結合して作用する(血糖を下げる)わけですが、1型糖尿病ではインスリンを分泌するβ細胞がなんらかの理由でダメージを受けインスリンが分泌されなくなります。2型糖尿病ではインスリン分泌の低下とレセプターの異常、さらにインスリンとレセプターとの結合後の異常の可能性が示唆されています(糖尿病の成因にもとづいた分類参照)。