政府は19日、経済財政諮問会議で2025年度予算の全体像について議論した。民間議員は、「金利のある世界」の復活で国債の利払い費が増え、財政を圧迫しかねないと懸念。財政健全化の観点から国の予算の効率化や無駄の削減を徹底するため、「EBPM(証拠に基づく政策立案)」の行動計画を年末に策定するよう政府に促した。
政府は6月に決定した経済財政運営の基本指針「骨太の方針」に、物価高を上回る賃上げの定着と投資促進を柱とする「経済・財政新生計画」を盛り込んだ。民間議員は、同計画を実現するためにも「潜在成長率の引き上げに軸足を置いた資源配分へと財政の質を変化」させることが必要だとして、例年以上にめりはりのある予算編成を求めた。
政府は今後3年を想定したEBPMの行動計画を12月に策定し、予算案や事業執行に反映させていく方針。諮問会議は計画の対象とする重要政策として、社会保障や少子化対策、防衛、GX(グリーントランスフォーメーション)、半導体投資などを示した。政府は今夏の予算要求の段階から担当省庁に対し、データに基づく効果分析や政策評価を行う体制整備を求める。 (C)時事通信社
「証拠ある政策」行動計画を=予算編成で民間議員―諮問会議
(2024/07/19 13:30)