医学生のフィールド

ヘルスケアの課題をイノベーションで解決
~inochi学生プロジェクト~

 やみくもに進めたりせず、専門家にヒアリングするよう勧めるなど、アドバイスしています。

 このプロジェクトの本来の目的は、イノベーションを起こすだけでなくて、その後、社会実装するというところを視野に入れています。

 アイデアだけにとどまらず、事業化やメディア戦略を考える中で、監修の先生方に協力していただきながら、参加者の中高生とは毎日のようにコミュニケーションを取って、実装に向けてのアドバイスやサポートをしています。

 既に5年間、このプロジェクトを続けていますので、問題解決の方法も蓄積され、技術も向上したので、ある程度やりやすくもなってきました。


 ――今後、どのような展開を考えていますか。

 田邉さん 現在は関西の学生が中心ですが、関西での開催で基盤ができたので、19年は東京でもやってみようということになり、18年から準備を進めています。

 東京支部の代表には、小坂さんが就任しました。東京と関西二つにハブをつくれば、日本全国のヘルスケアの問題を解決できるのではないかと思っています。

東京支部代表の小坂さん


 ◇いろいろな交流は有益

 ――小坂さんは、どのようなきっかけで、この団体に参加することになったのですか。

 小坂さん 18年のinochiの合宿が兵庫県の家島(姫路市)で行われて、そこに東京メンバーとして参加したのがきっかけです。

 それまでも、メンバーから頼まれて、講師やメンタリングを手伝ったりしました。

 小学校の同級生がいたり、模擬国連の時の友達がいたり、面白いメンバーがつながっていて、マインドセットにも興味がありました。

 昨年から関西のメンバーと交流させていただいて、若者の力だけで課題解決まで持っていく実現度合いは、これからという感じはしますが、目標に向かって着々と努力を積み重ねていると思いました。

 ――東京では、この活動をどのように広げていきますか。

 小坂さん いろんな人の話を聞いていると、東京の方が企業の数やネットワークなど、実装する環境としては条件がそろっていると思うので、アイデアを形にして、必要としている人に届けられるところまで実現させたいです。

 ――最後に、参加を考えている学生に向けて、お願いします。

 小坂さん 今後、ヘルスケアの課題は、産業界でも関心が高まってくると思います。

 社会に出てからの仕事となると、大きなプロジェクトですが、inochiは学生の力で、できる範囲の課題の切り取りが、とてもうまいと思います。

 社会に対してでなくても、何かしら面白いことを他の大学の医学部生とやってみたいと思う人はガンガン来てほしいです。

 いろいろな人との交流に慣れておくと、何か本当にやりたいことが見つかったときに、次の一歩が踏み出しやすいと思います。

 田邉さん 19年11月24日に、大阪市の堂島リバーフォーラム(福島区)で「いのち未来フォーラム」が開催されます。

 1000人規模の大きなイベントなのですが、inochi学生フォーラムのアウトプットの場として、各チームの活動報告があり、最優秀賞が決まります。1年間の集大成なので、ぜひ見に来てください。(記事の内容、肩書などは取材当時のものです)

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