ハヤミミDr.純子のメディカルサロン

第41回 忘年会シーズンに女性の「きれい」を保つ ~アルコールから自分を守ろう~

 忘年会シーズンです。帰宅が遅くなる。お酒を飲んだ後の寝落ち。睡眠不足。生活リズムが乱れる。女性にとっては、美容の危機が訪れます。

写真はイメージです【AFP時事】

 「この時期、きれいでいるためにはどうすればいいの?」という質問を受けることがよくあります。今回は、乾燥とアルコールから「きれい」を保つ対策について考えてみます。

 ◆飲む前にひと工夫

 仕事がらみの忘年会や、お付き合いで顔を出す忘年会。あまり酔いたくない、という場合は、最初の1杯の飲み方に工夫をしてください。

 最初の1杯は、ビールやスパークリングワインなど、発泡性のアルコールが多いですね。こうした発泡性飲料に含まれる炭酸ガスは、空腸からアルコールを吸収しやすくします。

 空腹時に一気に飲むと、アルコールが速いスピードで吸収されて、代謝分解が追いつかず、急激に酔いが回ります。

 空腹時に飲むアルコールは、確かにおいしいのですが、お付き合いの集まりで、酔いたくない場合は、事前にアルコールを含まない飲料(お茶でもミルクでもいいのですが)を飲んでおいたり、クルミやその他ナッツ類、チーズなどをつまんでおいたりしておくと、急激な酔いを防止できます。

 ◆翌日のむくみを防ぐ

 お酒を飲んだ翌朝、目がむくむという悩みも聞きます。帰宅して、知らないうちに寝入ってしまう「寝落ち」が悪いのは言うまでもありません。

 寝落ちしてしまうのは、血中のアルコール濃度が上がりすぎて、酩酊状態に陥ったためでしょう。寝落ちは、個人差があるものの、血中アルコール濃度が0.16-0.3%になると、可能性があります。ビール大瓶だと3本以上です。

 ビール大瓶1本に含まれるアルコールは20グラム。これを分解するには、最低2~3時間が必要です。翌朝までにアルコールを分解するためには、飲む限界を決めておきましょう。

 ビール大瓶3本だと、アルコールは60グラム。日本酒なら3合、ワインなら1杯120ミリリットルとして5杯、ウイスキーならダブル3杯。これらを目安にしておき、これ以上飲むと、翌日まで残ると思うことが大事でしょう。

 ただし、アルコールの分解には個人差があります。翌日まで残らない限度を、自分なりに把握しておくことが必要でしょう。

 ◆アルコールを素早く排出

 飲んでいる最中に、トイレを我慢しないことが大事です。アルコールは肝臓で分解されて体外へ排出されます。尿からだけでなく、汗や吐く息からも排出されます。

写真はイメージです【時事通信社】

 帰宅してすぐ、そのまま寝ないことも大事です。アルコール排出のための時間的ゆとりをつくる努力は惜しまないでほしいです。

 水分を補給して排尿する、少し酔いをさましてからシャワーを浴びておくなど、アルコールを尿や汗から排出する工夫をしてください。

 ◆女性は分解により時間が必要

 アルコールは、肝臓でアルコール脱水素酵素とアルデヒド脱水素酵素によって分解されます。

 こうした酵素が活性化されている人は分解が速く、不活性な人は分解が遅くなります。また、体の大きい人は、肝臓も大きい傾向がありますから、分解は速いです。

 女性は男性より分解に時間がかかります。男性と張り合って、お酒を飲むのは、リスクが高いことが多いのです。

 ◆タンパク質とビタミンBを一緒に

 アルコールを分解する肝臓に、ダメージを与えないように、タンパク質の補給も必要です。

 豆腐、鶏ささみ、魚などの、脂肪分が少ないタンパク質は、肝臓を保護します。脂肪分が少ないおつまみをとりながら飲むのが大事です。

 アルコールを飲むと、ビタミンBが不足しがちになります。ビタミンBが不足すると、口角炎などを起こしやすくなります。豚ヒレ肉やカツオなど、ビタミンBを含む食品を摂取するのもお勧めです。

(文 海原純子)

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