医学生のフィールド

中高生の不安をズバリ解消
~現役医学生に聞く医学部必勝座談会 開催報告~(後編)

 <中高校生からの質問>

 Q 受験においては物理か生物のどちらの選択のほうが良いですか?

 中原 私は物理を選択しました。高1の時に生物をとりたいって担任の先生に言ったら、「絶対に物理をとってくださいと言われた」そのくらい受験においては絶対物理をとった方がいい。生物に比べて覚えることがかなり少ない。ただ物理は数学と密接に関わっているので、数学が苦手な人は生物をとったほうがいいのかもしれませんね。

 増田 私は生物を選択しましたが、数学が苦手だから生物をとるというネガティブな理由で選ぶのは、おすすめしません。生物はたくさん覚えないといけないけれど、生物の方がおもしろいし、圧倒的に覚えやすいと思う。ただ受験に関しては生物は記述がほとんどで高得点が採りにくく、他の教科に比べて難しいことが多いので生物が好きという理由で選ぶべきだと思います。

 Q 医学部入学後の生物選択者のアドバンテージってありますか?

 中原 もちろんあるけど、物理受験者の数の方が圧倒的に多いから、配慮してくれていて、そんなに困ることはありません。

 増田 ちょい楽なくらい。けれど、生物独自の基本的な考え方は身についているからそれは間違いなく生かせると思います。ある友達は「どっち選ぶにもメリット・デメリットはあるけど、物理選択者は医学部に入ったら嫌でも生物が学べるのに対して、生物選択者は医学部に入ったら今後物理を学べる機会がないだろうから、高校のうちに物理をやっておこう」と考えて物理を選択していて、そういう考え方も賢いと思います。

 Q   課外活動はどのようにして探しましたか?

 中原 学校の掲示板を見たり、ネットで「校外プログラム大全」というサイトを見たりすれば、大概見つけられると思います。

 Q   どのようなジャンルの本を読みますか

 中原 ジャンル問わず興味のある本を読みますが、結果的にはビジネス書が半数を占めてるかな。最近だと、医学史やノーベル賞の軌跡、自伝とかも読んでいます。トピックは医学よりです。

 増田 高校生の時はほとんど読んでなかったです。本を読む時間があるなら、単語帳を見てたいタイプだったので(笑)。最近は「20歳のときに知っておきたかったこと」という本をみんなにすすめています。どういうふうに生きていくのがよいのか、すごく参考になった本です。

 Q 国語が苦手なのですが、苦手科目の克服方法を教えてください。

 中原 国語はまずは古典から勉強するといいと思います。古典は勉強した分だけ伸びるのでコスパがいい。現代文の勉強は、まずは語彙(ごい)力を高めることが大切ですね。そのためには本を読むのもありです。その他には、個人的にはスタディサプリと東進の林先生の授業がためになりました。苦手科目の克服方法については、苦手意識っていうのは結局自分があんまり勉強していないから出てくるものだと思っていて、一つ一つ腰を据えて勉強すれば克服できると思います。大学受験というものは、決められた範囲からしか出題されないから、勉強すればできるようになるはずです。

 増田  国語の共通テスト対策として、二次試験の国語の問題を解いてみてほしい。センターテストは表面的な問題しかなくて、私はその表面的な勉強だけでは本質は理解できなかった。一応、京都大学医学部を目指していたので、「京大国語」の授業をとって二次試験の過去問やオリジナルテキストで勉強していくうちに、自然とセンター国語の点数も上がっていった感じかな。先生にどんな勉強をすればよいか聞いたりもしました。

 Q 医学部在学中に、USMLE(アメリカの医師免許)は取るべきですか?

 中原 将来アメリカで医師をしたい、もしくはその可能性があるなら取るべきだと思う。大体3回生~勉強が必要。毎年日本だとUSMLEをとって、アメリカの病院とマッチングするのは大体100人以下だったはず。

 増田 USMLEを取るメリットは3つあると私は思っています。まず1つ目が、アメリカで臨床ができること。アメリカで患者さんに医療行為ができるのはすごい特権です。

 2つ目は医学英語を学べること。基本的には医者の世界は論文の世界で、論文も基本的に英語で書かれてるし、学会では英語でディスカッションもするし、アカデミックな医学英語を学ぶにはUSMLEすごくいいと思います。

 3つ目は、文化とか医学教育の概念はアメリカと日本で違うから、違った面からも医学について学べること。アメリカの医療職の試験では文化的背を考えさせる問題も出て、例えば、宗教的な面を考慮したインフォームドコンセントについて考える問題があって、日本ではあまり教わらない文化的背景と医療との関係を学ぶ足掛かりになると思います

 私は全然してないけど、やったほうがいいかと聞かれたらもちろんしたほうがいい。けれど、在学中にやるべきこと・やったほうがいいことは無限にあるし、自分のキャパの問題も考えつつ、自分が将来やりたいことを考えて逆算した上で、それでも優先順位が高いのなら勉強したらいいと思います。

 <イベント後記> 

 悩める中高校生たちの進路選択にまつわる疑問・不安を少しでも解決したい!!という思いから、医学部生によって企画された今回の座談会でしたが、まさに、『現役医学部生たちが本気で本音で答えて、進路選択のサポートをする』というイベントになったのではないのでしょうか。

 この座談会を経て、中高生たちにより自分に合った選択をしてもらえることをメンバー一同願っています。

 今回登壇してくださった中原さんは、3月7日(日)の「課外活動座談会」にもご登壇されます。話を聞いてみたい・質問してみたいなどあればぜひご参加ください。

 ▼申込方法

 以下のQRコードより、LINE公式アカウントにご登録のうえ、参加フォームの記入をお願いします。

 締め切り

 3/7 座談会→3/7 12:00まで

 今回の医学部座談会にご登壇された、中原さん、増田さんは「inochiWAKAZO Project」の一員としてもご活躍されています。ここでは、「若者の力でヘルスケアの課題を解決する」という理念を元に、東大・京大・阪大の医学生が中心となって活動しています。私たちの活動に少しでも興味がある方はHP、Twitterをぜひご覧ください。(HP:https://inochi-wakazo.org/ Twitter:https://twitter.com/inochigakusei)

 *1-inochi Gakusei Innovators' Program
 inochi WAKAZO Project主催の中高生による医療課題解決プログラムです。

 4〜6月に中高生を募集し、その後面接選考を経て選ばれたチームが、3カ月間の医療課題解決に取り組みます。これまでに国内外合わせて700人以上の修了生を輩出してきました。その中には、今回の座談会に登壇した中原くんや増田さんのように国内最難関大学の医学部に進学した人だけでなく、海外大に進学した人も多くおります。

 今年で7年目を迎え、関東・関西・金沢・徳島の4地域で開催します。プログラムに関する詳しい情報は以下のURLのHPをご覧ください。なお、今年のプログラムに関するHPは現在作成中です。(HP:https://inochi-wakazo.org/projects/igip)

 主催:inochi WAKAZO Project


医学生のフィールド