人生設計に合わせ治療選択
40歳前後、多い子宮腺筋症
◇主治医に相談を
治療には薬物療法と手術療法がある。手術や妊娠を希望しない場合は、低用量のエストロゲン・プロゲスチン配合剤や、黄体ホルモン製剤を服用し症状の軽減を図る。子宮内に留置して持続的に黄体ホルモンを放出する「子宮内黄体ホルモン放出システム」も、副作用が少なく、合併症がある人にも比較的安全に使えるという。他にはGnRHアゴニストで女性ホルモンを抑え、閉経のような状態をつくり出す方法もある。
問題は、妊娠を希望する場合だ。「症状の強い人に不妊や早産、流産が多い傾向はありますが、必ずしもイコールとは限りません」と広田講師は話す。根本的な症状の改善には、子宮を全摘する方法が一般的に行われるが、同院では、子宮を残したいという患者のために、高周波切除器を用いた病変部分の切除手術も導入していくという。
広田講師は「症状に合わせて治療の選択肢はあるので、妊娠をどうするかを含めメリットとデメリットを考慮して、長い目で見た治療方針を主治医と相談することが必要不可欠です」とアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/04/20 14:54)