Dr.純子のメディカルサロン

身体言語について知りましょう 第6回

 「身体の症状は、実は自分の内なる声」ということにもう少し気がついてほしいなあ、といつも思います。この勤務状態はきつすぎる、この上司はやりにくくてつらい、残業が多過ぎる―など、さまざまな状況で抑えた感情が身体の症状となり表れるものです。

 普段じっと耐えてあまりつらいと言わなかったり、つらいというのが負けたようで嫌だったり、いつも元気なふりをしていたり、あるいは本音を言えない状況の職場であったりして、語れない思いが症状となって表れます。まさに身体の言葉なのです。その言葉を聞くためには、何か我慢していないかなあ、と自分を振り返ることがスタートです。

 「つらくても、どうせ人に話したって状況が変わるわけじゃなし、上司が変わるわけじゃなし」と思いつつ、一人で抱え込み次第に状況が悪化するのは、特に男性に多いパターンです。確かに友人に話しても状況は変わらない、しかし何かが変わります。嫌な思いを我慢したりお酒で紛らわしたりしていると、身体はさらに反応します。

 自分の感情に気づき、それを表現する場をつくる、自分のストレスに対する回復力をアップすることが大事です。いい仲間と語る、自分の感情を表現できる手段をつくることが不可欠です。

(文 海原純子)
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