治療・予防

入園後の体調不良に注意
症状改善後も体力回復を


 ◇予防接種が有効

 入園後の体調不良への重要な対策の一つが予防接種。「幼児が感染すると細菌性髄膜炎が発症する恐れがあるヒブ感染症肺炎球菌は要注意です。水ぼうそうやおたふくかぜ、はしか、風疹なども、予防接種で免疫を付け、子ども本人だけでなく、周囲への感染を防ぐことが大切です」と、原木院長は話す。

 ノロウイルスよりも重症化しやすいロタウイルスワクチンは、生後6~32週の間に接種する必要があるが、「他のワクチンとの同時接種を考えると、生後2カ月での接種が最適です」という。

 風邪を引いて鼻詰まりで苦しそうなときは、親が鼻を吸ってあげるなどの家庭でのケアも重要だ。抗菌剤の処方を望む親も多いが、「風邪はほとんどがウイルス感染によるもので、抗菌剤を飲んでも改善しません。不要な抗菌剤を飲むことで耐性菌が生まれてしまう恐れもあります」という。

 「症状が改善してもすぐに外出したり、登園したりせず、体力が回復するまで自宅でゆっくり休ませた方が園内で別の感染症にかかるリスクが減り、結果的に休む日数も少なくて済みます」と、原木院長はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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