ロタウイルスワクチン〔ろたういるすわくちん〕 家庭の医学

 液状の飲むワクチンです。ワクチンの抗原量は多いので、飲むときに少しくらい口から流れ出てきても心配はありません。初回接種は生後6週から15週未満が推奨されています。2回目以降は4週以上あけて接種し、2回で終了するものと3回おこなうものとの2種類のワクチンがあります。それぞれ、生後24週未満、32週未満までに完了することになっています(「日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュール」を参照)。

[副作用]
 もっとも注意すべき副作用は腸重積です。発症率は10万例に3、4例なので、きわめてまれではあります。腸が腸の中に入り込む病気で、間歇(かんけつ)的腹痛、嘔吐(おうと)、血便がおもな症状です。間歇的腹痛というのは、時間をおいてくり返しおなかを痛がることです。乳児では腹痛をうったえないので、不きげんや顔いろ不良に気をつけます。ワクチン内服後、特に2週間は腸重積の症状の出現に注意します。

(執筆・監修:自治医科大学 名誉教授/茨城福祉医療センター 小児科 部長 市橋 光
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