治療・予防

メタボ体質の人は早めに治療=非アルコール性脂肪性肝疾患

 肝臓に中性脂肪が蓄積して起こる脂肪肝というと、酒の飲み過ぎが思い浮かぶが、最近、飲酒とは関係ない非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)が注目されている。麻布医院(東京都港区)の高橋弘院長は「アルコール性の脂肪肝より重症化しやすい例もあり、メタボ体質の人は特に注意が必要です」と訴える。

 ◇自覚症状なく進行

 NAFLDは、炎症や線維化の有無で単純性脂肪肝(NAFL)と重症性の非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)に分けられる。全体の8割以上を軽症型のNAFLが占め、一部はNASHに移行する。高橋院長によると、痛みなどの自覚症状はほとんどないが、NASHを放置すると約10年で2割ほどが肝硬変や肝臓がんに進むという。

 基礎疾患には糖尿病高血圧、脂質異常症、食べ過ぎによる肥満などがあり、メタボ体質の人がなりやすい。これらの疾患に糖や鉄分の過剰摂取、活性酸素による酸化ストレスが加わるとNASHのリスクが高くなる。


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