脂肪肝〔しぼうかん〕

 脂肪肝は、肝臓に中性脂肪を主体とした脂肪がたまった状態をいいます。原因は肥満、アルコールが大部分を占めます。治療は原因の除去、すなわち肥満解消としてエネルギー制限、アルコール制限となります。

■肥満の解消
 脂肪肝に対する肥満解消のための特別な食事療法はありません。一般の肥満の食事療法と同じです。すなわち1.標準体重(自分の身長に対して、BMI22の数値)を基準にした適正なエネルギー量の摂取、2.栄養のバランスをとり、特に脂質エネルギーのとりすぎに注意する、3.ビタミン、ミネラル、食物繊維をたっぷりとるの以上3点です。食べかたとしては、次の2点があげられます。
 1.3食のエネルギーを平均的にとるようにします。食事をきちんとしないとどうしても間食が多くなり、間食は甘い菓子や飲み物、スナック菓子になりやすく、その結果、脂質や糖分が多くなってしまうからです。
 2.ゆっくり食べる習慣を身につけるようにします。早食いは食べすぎを招きやすいものです。
 くわしいことは肥満の項(肥満の食事療法)を参照してください。中年男性の肥満の原因には外食・中食(そうざい、弁当類など)・宴会、仕事でおそくなって夜中に夕食をたっぷり食べてすぐ寝てしまう、というような生活パターンがみられます。職業をもつ社会人にとって生活パターンの改善は困難かもしれません。ベストでなくてもいまよりベターにと考え、できること、たとえば夕食のアルコールは1日おきにする、夕食は脂肪の多いものを減らすなど、自分が取り組みやすいことから始めるといいでしょう。

■アルコール制限
 アルコール性の肝障害は飲んだアルコール量が問題となります。したがって、アルコールの種類を工夫しても、アルコールを飲まない休肝日をつくっても、1回に飲む量を減らしても、飲めば飲むだけ肝臓に負担をかけることになります。アルコールの肝臓への影響は人種・性別・個人によって違います。ですから、同じように飲んでも肝障害を起こす人とそうでない人がいるわけです。アルコール性の脂肪肝になる人はアルコールが好きな場合が多いので、すこしの量ではなかなかやめられないものです。すこしの量でやめる自信のない場合は禁酒をおすすめします。また、アルコールは人にすすめられることが多いものですが、車の運転やドクターストップなどを理由に飲まないと明言したほうが賢明といえそうです。