ハヤミミDr.純子のメディカルサロン

第18回 医師のIFなんて存在しない


 「医師のインパクトファクター(IF)ってあるんでしょうか」


 先日、30代の女性からこんな質問を受けてびっくりしました。

 インパクトファクターとは、医学や自然科学の学術誌に掲載された論文がどのくらい他の研究論文に引用されたか(文献引用率)を示すもので、学術誌を格付けする数値とも言えます。

 医学の分野では、「Nature」「New England Journal of Medicine」「Lancet」「JAMA」などのIFが高く、こうした学術誌に自らの論文が掲載されることは研究者にとって誇りであることは間違いありません。ですから「目指せLancet」 などと心の中でつぶやきながら論文を投稿した経験がある研究者は多いと思います。

 IFの高い学術誌に論文を投稿してもすぐに採用されるわけではなく、厳しい査読があります。査読を1回目でパスすることはあまりなく、何回も書き直した揚げ句、結局採用されなかった、なんてこともあります。

 つまり、自分の論文が、IFが高い学術誌にどのくらい多く掲載されたかということは研究者を評価する上で重大な意味を持ちます。医科大学の教授選考でも掲載論文数が評価対象になることはほぼ間違いないでしょう。

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