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煙を出さず、においも少ないとして急速に普及している加熱式たばこ。背景には健康への害が少ない、周囲に迷惑がかからないとのイメージがあるが、東京女子医科大学病院(東京都新宿区)呼吸器内科禁煙外来の阿部真弓医師は「害が少ないというのは、全くの誤解です。加熱式たばこには依存性物質のニコチンのほか、発がん物質など多くの有害物質が含まれており、従来のたばこと同様に考えるべきです」と警鐘を鳴らす。
ニコチンなどの有害物質を含む蒸気を吸引する「加熱式たばこ」
▽普及の背景に健康意識
加熱式たばこは、タバコの葉を電気で加熱して発生した蒸気を吸引したり、溶剤を加熱し蒸気にしてタバコ葉粉末に通し吸引したりするものだ。日本では「IQOS(アイコス)」などのブランドが知られている。
なぜ急速に利用者が増えたのか。最近ではたばこの健康被害が広く認知されるようになり、自身の健康を気にする喫煙者は少なくない。「従来のたばこより健康被害が少ないと思い込んで、加熱式たばこに飛びついてしまった人が多いのではないか」と阿部医師。健康志向の高まりを背景に有害なものが普及するという、皮肉な事態が起きている。
「健康意識の高まりが誤った選択をさせ、一生たばこから逃れられない人を増やしている」と、阿部医師は危機感を募らせる。
▽追いつかない規制
紙巻きたばこと同様、加熱式たばこからも、発がん物質であるニトロソアミンをはじめ、有害物質が出ることが分かっている。目に見えないものの、特殊なレーザー光を用いると、加熱式たばこを吸った人が吐き出した息の中に有害物質を含む多量のエアロゾル(霧状の微粒子)が確認できる。
「加熱式だからといって、副流煙による受動喫煙の心配が無くなるわけではありません。有害でありながら、規制する法律が追い付いていないのが現状です」と阿部医師。
事態を重く見た日本呼吸器学会は、健康への悪影響や受動吸引により健康被害が生じる可能性があるとして、加熱式たばこは「推奨できない」との見解を公表した。
そもそもたばこをやめられないのは、意志が弱いからではなく、あくまでニコチン依存によるもの。加熱式たばこを禁煙のためのワンステップとして推奨する声もあるが、効果は期待できないという。
阿部医師は「今は禁煙補助薬もあり、以前に比べれば楽にたばこをやめられる時代です。ぜひ、禁煙外来の医師に気軽に相談してください」とアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
(2019/02/07 05:59)
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