一流に学ぶ 角膜治療の第一人者―坪田一男氏

(第11回)目は老化のバロメーター=アンチエイジングで世界リード

 米国医師免許の取得から20年、坪田氏は新たな資格取得に向け、猛勉強を始めた。米国抗加齢医学会の認定試験である。仲間の医師2人と共に受験し、日本人初の合格者となった。

 「遺伝子工学、栄養学、循環器学、検診、がんの知識、予防医学、エイジングに関する基礎医学、細胞生物学、薬学など実に広範囲の最新の知識を学ぶ必要がありました」

 その後、日本抗加齢医学会の設立に携わる。

 ◇正しい知識の普及目指す

 「アンチエイジングという言葉が一人歩きして、『これを飲めば若返る』などと、安易で根拠の乏しい健康食品の類いが横行するようになっていた。医学的に正しいアンチエイジングの知識を普及、啓発する必要があると思ったからです」

 当初は数人の有志による研究会としてスタートしたが、現在では会員数8000人を超え、専門医・指導士制度も備えている。2004年に慶応大に移ると、日本で初めての眼科抗加齢医学外来を開設した。
「加齢黄斑変性や白内障、緑内障、ドライアイなど眼の病気の最大の原因は加齢です。こうした病気を目だけの治療ではなく、運動や食事など生活全般を見直すことで進行を抑えていこうというのが外来の狙いです。非常に知的で意識の高い患者さんが多いですよ」

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