一流の流儀 「追い込みの女王」AYA クロスフィットトレーナー

(第11回)憧れの人カイラ
カリスマへの強い思い

 自分の5~10年後をどう考えているかのだろうか。水を向けると、1人のトレーナーの名を挙げた。

 「樫木裕実さんという1963年生まれのボディーメークトレーナーは美貌も保っているし、支持もされていらっしゃる。今、私を支持してくれているのが20代後半から40代くらいまでの人だとしたら、樫木さんの年齢になった時に、その上の年代の人たちに支持されるように努力します。年齢に合わせて楽しくできたらよいな」

 自分のする努力とともに、5年先にはもっとフィットネスが人々の生活に定着している社会になっていてほしいという希望もある。

 「その時の年齢の自分にはいったい何ができるか、考えたい。でも、年齢はただのナンバーだと思っています」とAYAさんは語る。「年齢で自分を決めないで、いつも『今が一番楽しいよ』と言えるように、と思っています。29歳から30歳になる時に、もう20代も終わりかとは考えたくない。30代の方が気持ちにもお金にも余裕があり、仕事もできるのですから」

 「結婚や出産については」と尋ねると、こんな答えが戻ってきた。「今は自分の結婚などよりも、トレーナーとして『生徒さんを変えたい』とか、日本をもっとフィットネスが盛んな健康的な国にするにはどうしたらよいかとか、いうことに関心があります。自分が家庭に入るという気持ちは強くない。その時が来たらそうなるのだという感じで、成り行き任せです」。当分の間、レッスンで生徒たちはAYA先生の理想的な腹筋を目の当たりにしながら、シックスパックを目指すことができることだろう。(ジャーナリスト・横井弘海)

→(第12回)トレーナーという仕事 常に生徒の手本であれ

←(第10回)隠さずに見せよう 日本人は自信がなさ過ぎ


 

  • 1
  • 2

一流の流儀 「追い込みの女王」AYA クロスフィットトレーナー