その他の認知症〔そのたのにんちしょう〕 家庭の医学

 アルツハイマー型認知症と同様に脳の変性によって起きる病気として、レビー小体型認知症と前頭側頭型認知症があります。
 レビー小体型認知症はアルツハイマー型認知症と症状は似ていますが、認知機能がよくなったり悪くなったりの変動があること、パーキンソン症状を伴って転倒しやすいこと、人物や小動物などがありありと見える幻視が出やすいこと、早い段階からレム睡眠行動異常がみられることなどが特徴です。前頭側頭型認知症は前頭葉や側頭葉の萎縮がみられる疾患で、40~50歳代の発病が多く、無気力になったり、行動に抑制がきかなくなったり、思いやりがなくなったり、同じ行動をくり返したり、食べることにこだわったりするなど、人柄が変わってしまうのが特徴です。

(執筆・監修:高知大学 名誉教授/社会医療法人北斗会 さわ病院 精神科 井上 新平)
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