精神症状、行動障害〔せいしんしょうじょう、こうどうしょうがい〕 家庭の医学

 ちょっとしたことで不安になったり落ち込んだり気分が不安定になりがちです。また、物をとられるといった妄想が出たり、親戚の人がきているといったような幻覚が出ることがあります。幻覚は夜間に出やすい傾向があります。また行動面の問題として、徘徊(はいかい:迷子になる)したり、いろいろなものを集めたりといったことがあります。
 このような症状や行動を注意したり批判したりすると、精神的な安定がくずれて、より不安になり認知面の障害(記憶障害や思考力の障害など)が進むという悪循環におちいるので注意が必要です。

(執筆・監修:高知大学 名誉教授/社会医療法人北斗会 さわ病院 精神科 井上 新平)
医師を探す