多発単神経炎〔たはつたんしんけいえん〕

 多発単神経炎は症状が左右対称的でないことが特徴です。
 同時にあるいは連続して3本以上の神経がランダムに障害されます。

 おもな原因に糖尿病、結節性多発動脈炎を中心とする血管炎(血管炎症候群)、サルコイドーシスがあげられます。
 血管炎による多発単神経炎は、全身の症状(体重減少、発熱、倦怠〈けんたい〉感、食欲がない)にともなうことが多く、血沈の亢進(こうしん)をみます。診断は神経の伝導速度や生検でおこないます。副腎皮質ステロイド薬やほかの免疫調整薬が有効です。これには結節性多発動脈炎、慢性関節リウマチ全身性エリテマトーデス、ウェゲナー肉芽(にくげ)腫、チャーグ・ストラウス症候群などがあります。
 サルコイドーシスは多発単神経炎を生じることで知られていますが、特に、胸腹部に広汎で不規則な感覚低下を生じます。副腎皮質ステロイド薬が有効です。ライム病はダニが有する菌の感染で生じます。髄膜炎とともに多発単ニューロパチーや両側の顔面神経まひが起こります。抗生物質が有効です。