口腔カンジダ症〔こうくうかんじだしょう〕

 幼児や高齢者などで体力や免疫(めんえき)力が低下したときに、口の常在菌であるカンジダの増殖により起こります。成人でも疾患などにより起こることがあります。小白斑が口蓋(こうがい)、ほおの粘膜、舌に広範に散らばってみえます。除去することは可能ですが、除去した表面は赤くただれていることがあり、痛みがあります。HIV感染症など免疫が低下した場合にも出現します。


[治療]
 体力の低下がはっきりしている場合、まずは体力の回復のため十分な休養と栄養が必要です。また、抗真菌薬含有のうがい薬や軟膏(なんこう)、上あご犬歯窩(か)の歯肉(犬歯上部にあるくぼみ)に1日1回付着して使用する錠剤が有効なことがあります。

【参照】皮膚の病気:口腔カンジダ症(鵞口瘡)

(執筆・監修:東京大学 名誉教授/JR東京総合病院 名誉院長 髙戸 毅)
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