政府の経済財政諮問会議(議長・石破茂首相)は3日、社会保障の持続性確保に向けた方策を議論した。民間議員は、年収が一定額に達すると社会保険料の負担が生じる「106万円の壁」などを念頭に、年齢や性別を問わず活躍できる仕組みの構築が重要と指摘。首相は来年の通常国会での法案提出に向けて、これらの課題について検討するよう関係省庁に指示した。
 首相は会議で、社会保障の持続性確保に向けて「給付と負担の改革を継続していく」と強調した。民間議員は年金制度改革に関し、年収の壁への対応など働き方に中立な制度の構築を進めることに加え、年齢ではなく所得や資産の多寡に応じた社会保険料負担の強化などを提言した。
 また、医療・介護の提供体制を巡っては、医師の地域偏在の是正や、介護分野でのロボット活用による省力化、経営の大規模化などに取り組むよう求めた。 (C)時事通信社