治療・予防

中高生に多い熱中症=背景に潜む脱水症

 日本スポーツ振興センターの調査によると、2014年度に学校の管理下において発生した熱中症は4181件で、その多くが中高生だったという。「教えて!『かくれ脱水』委員会」の委員長を務める兵庫医科大学病院(兵庫県西宮市)小児科の服部益治教授は「熱中症の背景には脱水症が潜んでいます」と注意を促す。

 ◇中高の新入生は注意

 人体は、体温を一定に保つ生理的な機能を備えている。体温が上昇すると汗をかいて調整するが、クラブ活動などの激しい運動中や高温多湿の場所では大量の汗をかく。汗には水分だけでなく、ナトリウムなど人間の生命維持に不可欠な電解質が含まれているため、「脱水症は、体から水分と電解質が失われた危険な状態です」と服部教授は説明する。
 脱水症の症状はめまい、立ちくらみ、足がつる、頭痛、吐き気、嘔吐(おうと)などで、重症になると、体液の喪失を防ぐために発汗が止まる。発汗による体温調節ができなくなると、脳は熱によって損傷し、けいれんや意識障害などを起こす。
 「特に注意したいのは中学と高校の1年生です。新入生と上級生とでは体力や体格に著しい差があるにもかかわらず、クラブ活動などでは同じ運動量を求められます。1年生には過度な運動が過剰な発汗を促し、脱水症を招きやすいのです」

  • 1
  • 2

新着ピックアップ