治療・予防

中高生に多い熱中症
背景に潜む脱水症

 ◇休憩と水分補給を

 脱水症は屋内でも発生する。閉め切った体育館などでは風が通らず、屋外より気温が高くなることがあるからだ。また、暑さに体が慣れるまでは、気付かないうちに大量の汗を流していることがあるため、季節の変わり目には特に注意が必要だ。
 脱水症に陥らないための注意点は、①定期的に風通しの良い日陰で休む②帽子やサンバイザーの着用③小まめな水分補給④通気性、吸湿性の良いウエアを選び、汗は拭き取る―など。水分補給は水だけを飲むと電解質の濃度が薄まり、濃度を維持するために尿の量が増え、さらに体内から水分が失われて症状が悪化する場合もあるので、ナトリウムや電解質を含んだ経口補水液などが望ましい。
 大量の汗をかく恐れがある場合は、経口補水液などをあらかじめ飲んでおくと予防にもなるという。服部教授は「少しでも気分が悪くなったら体温を下げる対策を講じ、可能なら経口補水液を飲んでください。症状が治まらなければ、ためらわずに救急車を呼びましょう」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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