治療・予防

進行が緩やかで診断の遅れも=異常な筋肉の緊張―ジストニア

 脳内の何らかの障害により、自分の意思とは関係無く勝手に筋肉が収縮し、不自然な動きや姿勢になるジストニア。聞き慣れない病名だが、具体的な症状や治療法について、みわ内科クリニック(東京都西東京市)の三輪隆子院長に聞いた。

 ◇診断が難しい

 20歳以前に発症することの多い全身性ジストニアもあるが、一般的に多く見られるのは、20歳以降に発症する局所性ジストニアだ。「症状には、まぶたが勝手に閉じてしまう眼瞼(がんけん)けいれん、顔の片側がピクピクする片側顔面けいれん、首がねじれ顔の向きが不自然になる痙性斜頸(けいせいしゃけい)があります」と三輪院長は説明する。

 ほとんどの場合、目が疲れやすい、首が痛いといったちょっとした違和感から徐々に症状が悪化していくため、病気と捉えられず、正確な診断と適切な治療が遅れるケースが少なくないという。

 自然に消えていく違和感とジストニアとをどう見分ければよいか。三輪院長は「通常なら動作や姿勢を意識的に元に戻せますが、ジストニアの場合は、自分の思うように動かすことが困難になります。ただし、横になると正常に戻ったり、感覚トリックといって、特定の部位に手を触れると症状が良くなったりすることがあります」と話す。

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