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海外旅行は帰国後の体調に注意=ジカ熱はパートナーへの感染防止を

◇性行為でも感染
 ジカ熱は蚊だけではなく性行為による感染も報告されており、危険地域から帰国した人の症状がないかもしくは軽いため、感染に気づかず、コンドームなしで性行為を行った場合はパートナーにうつす可能性があるということだ。パートナーが妊婦の場合や妊娠させた場合、子供が小頭症になるリスクがある。
 世界保健機関(WHO)は流行地域から帰国した人は症状がなくても最低8週間、関節痛などの症状がある場合は、最低6カ月間は性行為自粛もしくはコンドームの装着を推奨している。
 検査の結果、ジカ熱と診断されても、現時点ではデング熱同様に治療薬はないため、鎮痛剤で痛みを抑えるなどの対症療法のみ。ジカ熱が流行している地域に旅行する場合、蚊に刺されない対策を強化するなどの工夫が大切だ。また感染の恐れがある場合は、パートナーへの感染を防ぐため性行為には注意が必要である。
 金川医師は「海外渡航の際は、自分が行く国で流行している病気を事前にチェックする、必要に応じて予防接種をするなど、万全の対策をして帰国時に病気を持ち込まないことが重要です」と話している。

【用語解説】
 ①ギラン・バレー症候群 細菌、ウイルスによる上気道感染や下痢などがあり、1~3週後に両足がしびれるなどの症状の後、筋力低下が足全体や腕に急速に進 み、歩行時のつまずきなどを起こす。顔の筋肉まひ、食べ物を飲み込みにくい、声が出にくい、呼吸が苦しいなどの症状が起きることも。自然治癒もあるが多く は入院が必要。神経症状に先立つ感染症が原因の場合もあるが、インターフェロン製剤や抗がん剤などの医薬品の使用により、同種症状が表れることがある。
 ②デング熱 蚊が媒介するデングウイルスによる感染症。2~14日の潜伏期間の後、高熱や頭痛、発疹、 筋肉や関節の痛みなどの症状が出る。大半は1週間程度で回復するが、重症化し、死亡する場合もある。現在は有効な治療法やワクチンがなく、投薬や点滴など の対症療法しかない。患者はインドや東南アジアなど全世界で毎年1億人に達するとみられる。日本でも2014年夏、東京都渋谷区の都立代々木公園などで 69年ぶりの国内感染が確認され、160人超が感染・発症した。


【トラベルクリニックを利用しよう】
 国立国際医療研究センタートラベルクリニックは、短期の海外旅行・長期の海外赴任・留学、国外から移住する人の検査など、海外渡航をするすべての人の健康相談や適切な医療の提供、医療機関の紹介などを行う海外渡航者のための総合診療科。渡航前の健康診断、予防接種、予防内服、英文診断書の作成、医療情報の提供、感染症の予防対策、海外滞在中の慢性疾患の管理など、渡航前だけでなく、帰国後の体調不良や検査、治療の相談やメンタル面でのケアも行っている。国境を越えて移動する人たちにとって心強い存在だ。診療施設は感染予防のため帰国前と帰国後の2カ所に分かれている。検査は自由診療。病気と診断された場合、治療は保険適用となる。紹介状がない場合は5400円が加算される。
 ■国立国際医療研究センタートラベルクリニック
 東京都新宿区戸山1―21―1 直通03(3202)1012

【下記のホームページで最新情報を入手できる】
 ●厚生労働省検疫所FORTH
 ●外務省 海外安全ホームページ(スポット情報)
 ●国立感染症研究所 感染症疫学センター

(記事はソーシャライズ社提供)


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