結核は早期発見でまん延防止=薬が効かない新たな結核菌も
◇早期発見、治療を
結核は、せきなどの空気感染で周囲に広がる危険性が高い。感染者を増やさないためには早期に発見し、きちんと治し切ることが重要だ。「日本は幸い多剤耐性結核患者の割合が低く、きちんと薬を飲めば、結核は95%以上は治る病気です。ただし、治療の途中で薬を飲むのをやめてしまうと、多剤耐性菌になることがあります」と大角部長。
先進国の中でも結核罹患(りかん)率が高い日本は、東京五輪・パラリンピックが開催される20年までに他の先進国並みに低下させることを目指しているが、高齢者や貧困層への対策など、一筋縄ではいかない。数は少ないものの、15年の20代における新規結核患者のうち、約半数が外国生まれであることから、入国者への対応も急務だ。
「空気感染する結核を完全に防ぐことは難しいですが、せきが出ている場合にはマスクをすることと、早期の発見と治療で感染の拡大は防げます。2週間以上もせきやたん、発熱などが続いて、通常の風邪ではないと考えられる場合には、結核も可能性の一つと考えて受診してください」と大角部長はアドバイスしている。(メディカルトリビューン時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/10/13 17:22)