治療・予防

若くても痛風になる恐れ
プリン体取り過ぎに注意

 突然、足の親指の関節などが腫れ、「風に当たっただけでも激痛が走る」と言われる痛風。中高年の男性の病気と思われているが、20~30代でも発症する。帝京大学医学部付属新宿クリニック(東京都新宿区)の藤森新(ふじもり・しん)院長は「ひどく痛んでも痛風とは思いもせず、周囲に言われて初めて来院する若い人が少なくありません」と話す。

 ◇遺伝的要因が大きい

 日本にはほとんどいなかった痛風患者が増え始めたのは1960年代。65年の調査では50代の発症が一番多いという結果だったが、92年のある調査では30代が発症年齢のトップになった。藤森院長が指摘するように20代で発症するケースもあり、痛風は決して中高年特有の病気ではない。

 痛風の発症には遺伝が大きく関係している。ただし、痛風になる遺伝子があるのではなく、痛風の原因となる尿酸を排出しにくい体質が遺伝し、肥満や食習慣などの要因が加わって発症する。

 良くない習慣の筆頭は、やはりプリン体を含む飲食物の摂取。アルコール(特にビール)のほか、レバーやイワシなどの肉や魚、さらにはコーラなど甘味料入りの清涼飲料水も要注意。こうした飲食物をよく取る人は、そうでない人に比べて発症率が1.5~2倍になるという調査結果もある。

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