早期発見・治療が進行抑制 =家族性アミロイドポリニューロパチー
◇50%の割合で遺伝
FAPの治療は、かつてはなかった有効な治療法が見つかりつつある。現在のところ、異常なトランスサイレチンを作る肝臓を正常なものと置き換える肝移植と、トランスサイレチンを安定化させる薬物療法という二つの選択肢がある。安東医師によれば、60歳未満で心臓や腎臓の機能が保たれていて、発症からおおむね5年未満で日常生活に支障がない場合、提供者がいれば肝移植の適応となる。
FAPは以前に比べて治療の見込みが増えてきたものの、約50%の割合で遺伝することが患者と家族にとって大きな悩みだ。「遺伝カウンセリングが充実した専門機関を受診し、病気と治療法について家族と一緒に十分な説明を受けるのが最善の方法です。新しい治療法の開発も進んでいるので、早く診断を受け、治療を開始することが何より重要です」と安東医師は話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2016/10/02 16:15)