骨密度、正常でも安心は禁物
2型糖尿病は骨折に注意
糖尿病になると骨がもろくなり、骨折するリスクが通常より約2~3倍高くなるといわれる。骨折しやすくなるのは骨密度の低下が要因の一つだが、食習慣や運動不足と関係が深い2型糖尿病患者では骨密度が低くなくても骨折が多い。杏林大学医学部付属病院(東京都三鷹市)糖尿病・内分泌・代謝内科の石田均教授は「糖尿病患者には骨の健康に十分注意してほしい」と話す。
▽実は骨がスカスカ
海綿骨のさらに内部にある骨髄は、加齢に伴い「脂肪髄」という脂肪組織に置き換わる。2型糖尿病で肥満の患者ではそれが顕著だ。現在の標準的な骨密度測定法の「DXA(デキサ)法」で海綿骨の割合が高い腰椎部を調べると、脂肪髄も含めて骨密度と捉えてしまう場合があるという。
しかし、「皮質骨で測定してみると骨がスカスカで、骨の強度が低下している患者が多い」と石田教授は指摘。骨密度の数値だけで安心することはできないわけだ。
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(2018/09/01 11:00)