治療・予防

骨密度、正常でも安心は禁物
2型糖尿病は骨折に注意

 糖尿病になると骨がもろくなり、骨折するリスクが通常より約2~3倍高くなるといわれる。骨折しやすくなるのは骨密度の低下が要因の一つだが、食習慣や運動不足と関係が深い2型糖尿病患者では骨密度が低くなくても骨折が多い。杏林大学医学部付属病院(東京都三鷹市)糖尿病・内分泌・代謝内科の石田均教授は「糖尿病患者には骨の健康に十分注意してほしい」と話す。

 ▽実は骨がスカスカ

糖尿病は骨折のリスクに
 骨は「骨膜」と「皮質骨」、「海綿骨」という3種類の組織で成り立っている。皮質骨は骨の表面を覆う骨膜の下にある硬く緻密な骨で、力がかかる腕や脚は皮質骨が分厚い。皮質骨の内側にある海綿骨は細い骨が蜂の巣のように組み合わさった構造で、背骨などではこの骨の割合が多い。

 海綿骨のさらに内部にある骨髄は、加齢に伴い「脂肪髄」という脂肪組織に置き換わる。2型糖尿病で肥満の患者ではそれが顕著だ。現在の標準的な骨密度測定法の「DXA(デキサ)法」で海綿骨の割合が高い腰椎部を調べると、脂肪髄も含めて骨密度と捉えてしまう場合があるという。

 しかし、「皮質骨で測定してみると骨がスカスカで、骨の強度が低下している患者が多い」と石田教授は指摘。骨密度の数値だけで安心することはできないわけだ。

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