一流に学ぶ 難手術に挑む「匠の手」―上山博康氏

(第17回)「患者集めに有利」と出演=病気との闘い、手段選ばず

 テレビ東京の情報番組「主治医が見つかる診療所」(毎週月曜夜8時)に、上山氏はコメンテーターとしてレギュラー出演している。医師として寝る間もないほど多忙な毎日。その合間を縫って月2回は収録のために上京するという。タレントと一緒にスタジオで並ぶ姿は、脳神経外科のトップランナーに似つかわしくないともいえる。

 「(容ぼうの良くない)『シラノ・ド・ベルジュラック』の僕だから、子どもの頃から人前に出るのは大嫌いです。それでも、テレビに出るのは患者集めに有利だから。僕の所へ来た方が、患者さんが幸せになる可能性が高いからです」

 師匠の脳神経外科医、伊藤善太郎氏(故人)が、『病気という悪魔みたいな相手と闘うには、どんなに汚い手を使っても勝つ』と言っていた。だから、上山氏も多くの患者を助けるためには、手段を選ばない。番組でコメントを求められるのは専門領域だけとは限らないが、臆せず積極的に発言する。

 「専門外のことでも負けたくないから勉強しますもん。テレビ局は何を求めているか、どういうコメントをしたら受けるか、夜通しめちゃくちゃ勉強してます。1回の収録に5、6時間拘束され出演料も高くない。でも、僕には大学教授の肩書はないから、1人でも多くの患者を集めるには、手段を選ぶことはできません」

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