柴原孝彦 歯科医師 (しばはらたかひこ)

東京歯科大学千葉歯科医療センター

千葉県千葉市美浜区真砂1丁目2−2

  • 口腔外科
  • センター長補佐
  • 東京歯科大学名誉教授・口腔顎顔面外科学客員教授

歯科 歯科口腔外科

専門

口腔がんの診断と治療、口腔粘膜疾患、薬剤関連顎骨壊死、神経障害

柴原孝彦

 柴原孝彦歯科医師は、東京歯科大学卒業後、口腔外科学講座に在籍しながら大学院へ進み、修了後も母校で同分野を深めてきた。同大学市川総合病院では、全国初(2006年)となる口腔がんの専門施設、口腔がんセンターを開設しセンター長を務めた。
 口腔がんは、舌がん、歯肉がん、口底がん、頬粘膜がん、口蓋がん、口唇がん、唾液腺がん、肉腫などの総称。臨床所見・画像所見・病理所見をもとに診断し「外科療法、放射線療法、化学療法(抗がん剤)」の3つを軸に治療を行う。治療に際しては、咀嚼や嚥下、発音などの機能を失わないよう最大限の配慮をしながら治療を進めていく。口腔がんは比較的、認知度が低いため口腔がんがあるのに「口内炎が長引いているだけ」と軽視されることが多く、早期発見が難しい。ステージ1の早期がんであれば、手術で病変部を取り除けば95%は治るとされているが、進行すれば舌や顎、頬まで皮膚や顎骨も含め大きく切除することもある。
 柴原歯科医師は、口腔がんの早期発見のための啓発運動に力を入れている。2014年に立ち上げた「口腔がん撲滅委員会」では代表理事(2019年10月まで)を務めた。一般の人には口腔がんのセルフチェック方法や口腔がん検診の必要性を訴え、また、第一発見者となる可能性の高い歯科医師にも、口腔がんへの意識を高めるよう情報発信を続けている。近年では、口腔粘膜疾患を描出するための蛍光観察装置の開発と導入、口腔がん早期発見のためのオーラルナビシステムの開発(2012年から、現在8200例)、口腔がん検診普及に向けての講演活動、white cross, Doctorbook, 1D, IociLなどのwebセミナーへの出演、医療情報メデイコレの監修などさまざまな活動を行っている。

診療を受けるには

柴原歯科医師の診察については、病院に要確認。

医師プロフィール

1979年3月 東京歯科大学卒業
1984年6月 東京歯科大学大学院歯学研究科(口腔外科学専攻)修了
1986年7月 国立東京第二病院歯科口腔外科に出向  
1993年6月 学命によりドイツハノーバー医科大学に留学
2004年8月 東京歯科大学口腔外科学第一講座 主任教授
2010年6月 東京歯科大学千葉病院副院長(現、千葉歯科医療センター)
2019年6月 東京歯科大学口腔がんセンター長(平成24-25年、令和2年)
2020年4月 東京歯科大学 名誉教授
      同大学千葉歯科医療センター口腔外科 客員教授、(鉄蕉会)亀田総合病院 顧問
2022年5月 東京歯科大学千葉歯科医療センター長補佐

所属学会

日本口腔外科学会、日本老年歯科医学会、日本口腔腫瘍学会、日本有病者歯科医療学会、日本口腔科学会、日本小児口腔外科学会、日本顎顔面外傷学会、日本アンチエイジング歯科学会、日本癌学会、日本癌治療学会、国際歯科学士会(ICD)など

主な著書

『下歯槽神経・舌神経麻痺第3版』(2023年 医歯薬)
『歯科衛生士のための看護学大意第4版』(2022年 医歯薬)
『蛍光観察法と口腔粘膜疾患』(2021年メデイア社)
『口腔がんについて患者さんに説明するときに使える本』(2020年 医歯薬出版)監修
『それって本当に口内炎? 知っておきたい舌がん』(2019年 扶桑社)監修
『3分でできる! 衛るための 口腔内外チェック』(2018年 永末書店)監修
『薬剤・ビスフォスフォネート関連顎骨壊死 MRONJ・BRONJ』(2016年クインテッセンス出版)共著
『エナメル上皮腫の診療ガイドライン』(2015年 学術社)
『かかりつけ歯科医からはじめる口腔がん検診Step1・2・3』(2013年 医歯薬出版 )共著
『口腔がん検診 どうするの、どう診るの―早期発見・早期治療を目指して』(2007年クインテッセンス出版)など
(更新日:2024年9月24日)