月状骨軟化症(キーンベック病)〔げつじょうこつなんかしょう(きーんべっくびょう)〕

 手根骨のなかの月状骨の壊死(えし)を生じる疾患で、手関節の疼痛(とうつう)が主症状です。手背の月状骨部を押すと痛みがあります。原因は不明ですがきき手に多く、手をよく使う職業の男性に多くみられます。

[診断]
 手関節X線検査にて月状骨に硬化像や扁平化、分節化(こまかく砕ける)などの変化がみられます。X線検査で変化がみられない場合の診断には、MRI(磁気共鳴画像法)検査や骨シンチグラフィ検査が有用です。

[治療]
 手関節の疼痛がなかったり、軽い場合にはそのまま放置します。疼痛が障害となる場合には、橈骨(とうこつ)短縮術や月状骨の自家腱組織との置換、部分関節固定術など種々の手術がおこなわれます。

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