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5人に1人「ストレスよく感じる」
遊べるかどうかで自己診断

 この17年間で仕事や家庭生活などにストレスを強く感じている人は、おおむね5人に1人という水準で推移していることが時事通信の世論調査で分かった。東京医科大学病院メンタルヘルス科の井上猛主任教授は「ストレスを感じている人の割合が減ったとは言えない」と分析するとともに、セルフチェックの重要性を指摘。「遊ぶ余裕があったり、笑ったりすることができれば『重症』ではない」と語る。

 調査では、「日常生活の中で精神的疲労やストレスを感じているか」を聞いた。それによると、2002年は「よく感じる」20.4%、「時々感じる」48.4%、10年は「よく…」16.1%、「時々…」44.4%、18年は「よく…」17.5%、「時々…」45.1%だった。「よく…」と「時々…」を合計すると、60%を超えるが、井上教授は「注目すべきは『時々…』ではなく、『よく…』の方だ」と強調する。

 ◇人間関係が主因

 ストレスの原因は何か。最も多いのは「仕事のことや職場の人間関係」で、50%台後半から60%台前半で推移している。2番目が「家庭内のこと(家事や育児を除く)や家族との人間関係」という傾向も変わらず、20%台後半から30%をやや超える程度となっている。井上教授は「人間関係によってストレスを受ける人が多いことが、如実に表れている」と分析する。

 地方より都会で暮らす方がストレスになりやすい、というイメージがある。18年の調査では「よく感じる」は関東が16.8%、京浜19.7%、甲信越19.6%、四国18.2%などとなっており、極端な差はない。井上教授は「都市と地方でストレスを感じる度合いはあまり変わらないことが印象的だった」と話す。

 年齢別に見ると、「よく感じる」は30代21.3%、40代29.4%、50代17.4%などとなっている。15年の調査では、30代28.4%、40代19.4、50代25.5%だ。井上教授は「年によってバラツキはあるが、年齢層により大きな差はないと見てよいだろう」と言う。

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