一流の流儀 「信念のリーダー」小久保 裕紀WBC2017侍ジャパン代表監督
(第3回)理不尽さを背負いつつ
生まれながらのキャプテン
日本の野球界には、侍ジャパントップチームの下に少年野球や女子野球も入れて七つの日本代表チームがある。それぞれの代表が全員同じユニホームを着て世界一を目指し、結束して野球の発展に寄与していく。それだからこそ、トップチームは他の侍ジャパンの手本にならなければならない。「小中学生の子どもたちが侍のユニホームを着て、グラウンドに唾を吐くわけはありません。それなのに、なぜプロの選手が唾を吐くのか。おかしい。そんなの示しがつかないですよ。そこで、侍ジャパンの選手に徹底させました」。こう話す声は、インタビュー中で一番大きかった。
帽子をきちんとかぶることも、当然だ。「ユニホームはいわば、『戦闘服』です。試合に出ている選手だけでなく、控えの選手でも、ベンチに入るときには帽子をかぶり戦う姿勢でないと、一体感がないでしょう」
選手を認めつつ、使命感を与える。この二つの決め事は、現在の稲葉ジャパンにも引き継がれた。
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(2018/08/07 10:00)