角田正健 歯科医師 (つのだまさたけ)

東京歯科大学千葉病院

千葉県千葉市美浜区真砂1-2-2

  • 総合診療科
  • 臨床教授

歯科 総合診療科

専門

歯科(歯周病)、口臭症

角田正健

角田正健歯科医師は1975年の入局当初より歯周病の臭いを研究。研究成果により、口腔内臭気の主体は揮発性硫黄化合物(VSC)であり、少量の息で口臭の程度を客観的に分析し治療することが可能となった。2001年千葉病院の専門外来の先陣を切って、口臭外来を開設。2009年に口鼻臭臨床研究会を前身とした日本口臭学会を発足、初代会長として、口臭に関する多方面の問題に取り組んでいる。現在、患者のメンタル面への対応も重要と考え、TEG(東大診療内科のエゴグラム)を用いて患者の性格特性の把握にも努めている。

診療内容

口臭とは「第三者が不快に感じる臭い」を指すが、肝心の人間の臭覚は非常にあいまい。
「臭気は持続して嗅いでいると慣れてしまい、感じなくなります。だから自分の口臭は判りません。他人に聞くしかないわけですが、聞きづらい。第二には感情によって左右されます。たとえば犬好きの人にとっては、犬の臭いは必ずしも悪臭ではありませんが、犬嫌いの人は顔をしかめるでしょう。口臭についても、嫌いな人の臭いは余計強く感じることがあるのです」
角田歯科医師のもとに受診する患者のなかには、ほとんど臭わないのに、話し相手が鼻に手をやったりするだけで「自分が臭うから?」と思い込み、他人と話せなくなってしまう人もいる。
「口の中は臭いがあって当たり前の場所。私の患者さんの半分は、治療する必要のないレベルです」 口臭外来では、問診の後、息を採取して、口臭の代表的な臭気物質の濃度を「ガスクロマトグラフィー」や「オーラルクロマ」という機械で測定する。硫化水素は清掃が行き届かないための口臭、メチルメルカプタンは主に歯周病、ジメチルサルファイドは耳鼻咽喉科領域や全身性の疾患が考えられる。しかし、たとえ臭気物質が判ったとしても、原因疾患の特定は容易ではない。
「8割ぐらいは歯周病が原因ですから、有無をチェックして、治療しながら口臭がどう変わったかを比較します。それで変われば原因がわかります。変わらなければほかの原因因子を一つ一つ潰していくのです。たとえば、唾液の分泌量。服用している薬が唾液分泌を抑制する作用のある薬なら、抑制のない薬剤に可能なら変えてもらう場合もあります。複数の原因が重なって口臭のレベルを上げている可能性もありますから、いずれにしても、治療には大変時間がかかります」
巷には様々な消臭グッズが売られており、それらには香料によるマスキング効果、若干の抗菌効果,消臭素材による消臭効果などがうたわれているが、実際の効果はまちまち。角田歯科医師の口臭外来では、銅クロロフィリンナトリウム、フロボノイド、カテキン、各種ハーブオイルなど,消臭素材の効果判定も数多く行っている。
口臭患者の病態は、正常範囲の検査結果に安心する場合、臭気が検出されその原因究明と治療が必要な場合、臭気が検出されないにも拘わらず口臭に悩む場合など一様ではない。
「 “歯周病患者の臭気は何か”で始まった我々の取り組みは、今では“口臭患者への対応は如何に”へと変化している。口臭の分類も,臭気の分類と疾病の分類(口臭症)に分かれつつある」
今後は、患者の呼気を採取・検査することにより、その臭気から疾病を診断することが可能とすることが夢の実現であるという。

医師プロフィール

1946年生まれ
1971年 東京歯科大学卒業 同年 第49回歯科医師国家試験合格
1975年 歯学博士の学位受領
1990年 日本歯周病学会認定医制度による認定医
1991年 東京歯科大学歯科保存学第二講座 助教授
1992年 日本歯周病学会認定医制度による指導医、日本歯周病学会専門医制度による専門医
2003年 東京歯科大学歯科保存学第二講座 教授
2005年 東京歯科大学千葉病院総合診療科 教授
2011年 東京歯科大学を定年退職、東京歯科大学千葉病院 臨床教授