医師の紹介
診療内容
「口臭とは、本人あるいは第三者が不快と感じる呼気の総称である」
「口臭症とは、生理的・器質的(身体的)・精神的な原因により口臭に対して不安を感じる症状である」
口臭は、生理的口臭、口腔由来の病的口臭、全身由来の病的口臭に分類される。このうち最も多いのは生理的口臭で、口腔や身体に異常がないのに臭いが生じている場合で、起床時の臭いなどがある。はがれ落ちた口の中の粘膜や食べ物のカスなどが、口内に400~600種類もいるとされる細菌や酵素によって腐敗され、ガスが発生して臭いのもととなっている。一方、口腔由来の病的口臭とは、歯周病やう蝕(虫歯)、舌苔などが原因となって発生する口臭のことで、最も多いのは歯周病である。また、全身由来の病的口臭は、耳鼻咽喉科関連疾患が多いく、他に糖尿病、肝臓病、腎臓病、シェーグレン症候群などの病気が原因となって発生する。口腔ケアのみの対応では不十分なことがある。
口臭治療科では、問診票の記入から治療がスタートする。口臭を意識し始めた時期、気づいた理由、口臭についてのこれまでの受診歴、困っていること、相談できる人の有無などを記入することで、患者の現状を知る手がかりになる。福田歯科医師らは問診票をもとに、さらに詳しい聞き取り調査を行い、機器による口臭測定を実施。その上で口腔内外の検査を行って原因の特定につなげていく。
診断の結果、口腔に原因があると考えられる場合は、歯周病やう歯の治療、歯石の除去、舌苔のケアなどが行われる。食事をはじめとする生活習慣の改善やブレスコントロールについてアドバイスされることもある。再診時には再び口臭を測定して、症状を再評価。治療の継続の妥当性が検討される。一方、全身病が原因と推定される場合は、リエゾン治療と呼ばれる他の診療科や医療施設への紹介が行われ、患者によっては、口臭と他の治療を並行して行うケースもある。また、精神的な悩みを抱えがちな患者に対しては、カウンセリングを始めとするメンタル面でのケアも実施される。
医師プロフィール
1982年4月 東京医科歯科大学歯学部助手
1989年1月 愛知学院大学歯学部講師
1994年4月 同上 助教授
2001年1月 同上 附属病院口臭外来科長併任
2008年4月 特殊診療科教授(口臭治療科)
「口臭症」を専門とする医師
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兼平孝 歯科医師 (かねひらたかし)
北海道大学病院
歯科診療センター予防歯科 口臭専門外来 准教授
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亀山敦史 歯科医師 (かめやまあつし)
東京歯科大学千葉病院
保存科 口臭外来(併任) 准教授
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角田博之 歯科医師 (つのだひろゆき)
慶應義塾大学病院
歯科・口腔外科 非常勤講師
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角田正健 歯科医師 (つのだまさたけ)
東京歯科大学千葉病院
総合診療科 臨床教授
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中井利江子 歯科医師 (なかいりえこ)
アイ歯科
歯科 院長
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中川洋一 歯科医師 (なかがわよういち)
鶴見大学歯学部附属病院
口腔機能診療科 ドライマウス外来 診療責任者 准教授
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本田俊一 歯科医師 (ほんだしゅんいち)
ほんだ歯科
歯科、口臭外来 理事長・院長
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宮崎秀夫 歯科医師 (みやざきひでお)
明倫短期大学附属歯科診療所
歯科一般 明倫短期大学 副学長
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森田学 歯科医師 (もりたまなぶ)
岡山大学病院
予防歯科 科長 教授
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米田雅裕 歯科医師 (よねだまさひろ)
福岡歯科大学医科歯科総合病院
教授