赤血球数(RBC)・ヘモグロビン(Hb)・ヘマトクリット(Ht)

■減少すると貧血
 酸素や二酸化炭素を運搬して、組織の呼吸を助けるのが赤血球のはたらきです。この役目は赤血球中のヘモグロビン(血色素)がになっています。ヘモグロビンが減少する状態が貧血で、息切れや疲れやすい、心拍数増加などがみられ、高度になると生命をおびやかします。一般にいわれる貧血で倒れた、ふらついたというのは多くの場合、脳への一過性の血流が低下するような状態であり、赤血球が減る医学的な貧血とは異なります。
 血液中の赤血球の数を赤血球数、血液中で赤血球の占める容積の割合をヘマトクリットと呼び、これらはヘモグロビンとほぼ同様ですが、貧血のタイプによってすこし異なった動きをします。このため、赤血球1個の大きさ(平均細胞容積:MCV)や赤血球中のヘモグロビンの量(平均血色素濃度:MCH)などを計算して参考にします。
 鉄欠乏性貧血ではヘモグロビンやヘマトクリットの数値の低下が赤血球数よりも強くみられ、赤血球が小さく(小球性)、ヘモグロビン量が少ない(低色素性)のが特徴です。再生不良性貧血ではそれぞれが均等に減少する正球性、正色素性の貧血となり、ビタミンB12や葉酸が不足する貧血では赤血球は大きくなります。
 血液中の赤血球やヘモグロビンが過剰になると赤血球増多症(多血症)といわれ、赤ら顔で、血栓などを起こしやすくなります。

■基準値
◇赤血球数(RBC):男性435万~555万/μL、女性386万~492万/μL
◇ヘモグロビン(血色素量:Hb):男性13.7~16.8g/dL、女性11.6~14.8g/dL
◇ヘマトクリット値(赤血球容積比:Ht):男性40.7~50.1%、女性35.1~44.4%

■検査結果から疑われる病気
 高値の場合には、次のことが考えられます。
 真性多血症(多血症参照)、二次性多血症
 低値の場合には、次のことが考えられます。
 鉄欠乏性貧血再生不良性貧血巨赤芽球性貧血、腎性貧血、溶血性貧血白血病肝硬変、悪性腫瘍