胸壁の膿瘍〔きょうへきののうよう〕

 腋窩(えきか:わきのした)の化膿性リンパ節炎や乳腺炎(急性乳腺炎慢性乳腺炎)が進展して、胸壁軟部組織に病変が及んだ場合、局所の腫脹・発赤・疼痛(とうつう)・発熱がみられることがあります。
 また、結核性胸膜炎(膿胸)や胸囲結核によって慢性の結核性膿瘍が発症することがあります。結核性の場合は経過がゆっくりとしており、局所の疼痛や発熱はみられません。時に外に破れて、うみが出ることがあります。
 いずれの場合も、病原菌に対して有効な抗菌薬を使用します。必要があれば、急性の場合は切開・排膿をおこないます。慢性結核性の穿通性膿瘍の場合は、膿瘍の切除が必要になることがあります。

(執筆・監修:東京大学大学院医学系研究科 教授〔呼吸器外科〕 中島 淳)
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