胎児の発育 家庭の医学

 受精卵という1つの細胞はわずか0.1mmと目には見えない大きさですが、約260日あまりで、3kgくらいの胎児に驚異的な成長をとげます。特に妊娠初期の発達はいちじるしく、妊娠12週ころには胎児の形態や臓器はおおよそ完成しています。胎児に奇形が生じる場合、妊娠初期の器官形成期に影響を受けるとたいへん大きな奇形が起こりますが、臓器完成後であればほとんど影響はありません。

(執筆・監修:恩賜財団 母子愛育会総合母子保健センター 愛育病院 産婦人科 部長 竹田 善治)