血小板数

■減少すると出血傾向
 血小板は、出血が起こった場合に、止血させるのに重要な役割を果たします。このため血小板数が減少すると、出血がとまりにくくなります。
 また、血管内で血液が凝固する引き金の役割も果たします。
 白血病や再生不良性貧血では、血小板の産生が減少するので、出血しやすくなります。また、特発性血小板減少性紫斑(しはん)病(ITP)や肝硬変などで血小板が破壊されても、血小板は減少するようになります。
 血管内で凝固が起こりやすくなる播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)は重篤な疾患ですが、血小板が全身の血管内で消費されるため、いちじるしい血小板の減少が確認できます。
 このほか、一般的に血液をサラサラにする薬としてのまれるアスピリンは、血小板のはたらきを抑えて血栓をつくりにくくしています。
 いっぽう、慢性骨髄性白血病や真性多血症、原発性血小板血症などの疾患では血小板数が極端に増加するため、血栓がつくられやすくなります。

■基準値:15万8000~34万8000/μL(15.8万~34.8万/μL)

■検査結果から疑われる病気
 高値の場合には、次のことが考えられます。
 本態性血小板血症慢性骨髄性白血病、炎症、出血
 低値の場合には、次のことが考えられます。
 再生不良性貧血特発性血小板減少性紫斑病血栓性血小板減少性紫斑病白血病肝硬変播種性血管内凝固症候群(DIC)

(執筆・監修:国際医療福祉大学大学院 臨床医学 教授〔臨床検査医学〕 下澤 達雄)

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