家庭常備薬
■常備薬のそろえかた
応急のために、家庭に常備薬を置くことは、大切なことです。急場に備える薬ですから、どんな種類の薬を用意するかは、家族構成や持病のあるなし、などによって違いますので、それぞれ考えて、必要なものをそろえることが大切です。
病気でもけがでも、家庭で処置する場合は、すべて応急に限りますので、常備薬は必要最小限でよいのですが、使用期間の過ぎたものは処分し、使い切ったものは、補充をしておくことです。常備薬の一例を表に示しました。
かぜをひいたときは、保温と消化のよい栄養のある食事、葛根湯(かっこんとう)やくず湯、白湯でのうがいは有効です。胸やけには、水や牛乳を一口飲むことでも、効果があるでしょう。
■服用のときの注意
家庭常備薬は、あくまでも急場のときの応急措置のために使うものなので、服用して1~2日たっても症状がよくならない場合は、医師に診てもらうことが必要です。
また、服用する前に必ず効能書きをよく読んで、薬の用法・用量、効能・効果、服用時刻など使用上の注意を知ってから使用してください。注意書きを読まずにのむことは、たいへん危険なことです。
年齢、性別、体重、体質によって、用量や薬の選びかたが違ってきますし、薬をのむべき時刻(食前、食後、食間)に、正しくのまないと、病状によって、同じ薬をのんでも効くときとあまり効かないときがあります。特に乳幼児、高齢者に与える場合には、量を少なくするよう注意をしてください。
応急のために、家庭に常備薬を置くことは、大切なことです。急場に備える薬ですから、どんな種類の薬を用意するかは、家族構成や持病のあるなし、などによって違いますので、それぞれ考えて、必要なものをそろえることが大切です。
病気でもけがでも、家庭で処置する場合は、すべて応急に限りますので、常備薬は必要最小限でよいのですが、使用期間の過ぎたものは処分し、使い切ったものは、補充をしておくことです。常備薬の一例を表に示しました。
かぜをひいたときは、保温と消化のよい栄養のある食事、葛根湯(かっこんとう)やくず湯、白湯でのうがいは有効です。胸やけには、水や牛乳を一口飲むことでも、効果があるでしょう。
種類 | 摘要 | |
---|---|---|
解熱剤 | アスピリン(サリチル酸系)、アセトアミノフェン | 熱の高いときに応急的に使用 |
痛みどめ | アスピリン、アセトアミノフェン、イブプロフェン*、ロキソプロフェン* | 頭痛、歯痛、生理痛など。頭痛のときは熱をはかること。腹痛は手術を必要とする病気もあるので自己診断で処置しないこと |
感冒薬 | 総合感冒薬 | 微熱、鼻みず、せき、くしゃみ、のどの痛みなどに用いる。せきどめ、トローチ、うがい薬なども用いる |
鎮静薬 | ブロムワレリル尿素、ジフェンヒドラミンなど | いらいらや眠れないとき。なるべく少量を服用する |
胃薬 | 重曹、ロートエキス、消化酵素薬など | 食べすぎ、飲みすぎで胃をこわしたとき |
腹痛薬 | ブチルスコポラミンなど | 上腹部の強い痛みに |
下痢どめ | タンニン酸アルブミン、塩化ベルベリン、ラクトミンまたはビフィズス菌薬 | 程度の軽い急性の下痢に使用 |
通じ薬 (下剤) | 緩下剤、酸化マグネシウムなど | 一時的な便秘や習慣性の強い便秘に。がんこな便秘は医師の診断による治療薬を |
浣腸薬 | グリセリン浣腸薬 | |
目薬 | 市販の点眼薬 | 寝不足や疲れによる目の充血、煙やごみなどの刺激による軽い結膜炎に |
含嗽薬 | ポビドンヨードや水溶性アズレンなどを成分としたうがい薬 | のどの痛み、かぜのひきはじめなど、十分に薄めて使うこと |
消毒薬 | 過酸化水素(オキシドール3%液) 消毒用エタノール、逆性せっけん | 傷口の消毒 手指などの消毒 |
外用薬 | 抗菌薬、抗ヒスタミン薬や副腎皮質ステロイドの入った軟膏またはクリーム | すり傷、切り傷など じんましんなどのかゆみに |
その他 | 包帯、絆創膏、脱脂綿、ガーゼ、綿棒、体温計、リント布、油紙など | はさみ、ピンセットなどの小物も用意しておく。きちんと袋に入れてよごさないように |
*購入時、薬剤師/登録販売者にご相談ください。 |
■服用のときの注意
家庭常備薬は、あくまでも急場のときの応急措置のために使うものなので、服用して1~2日たっても症状がよくならない場合は、医師に診てもらうことが必要です。
また、服用する前に必ず効能書きをよく読んで、薬の用法・用量、効能・効果、服用時刻など使用上の注意を知ってから使用してください。注意書きを読まずにのむことは、たいへん危険なことです。
年齢、性別、体重、体質によって、用量や薬の選びかたが違ってきますし、薬をのむべき時刻(食前、食後、食間)に、正しくのまないと、病状によって、同じ薬をのんでも効くときとあまり効かないときがあります。特に乳幼児、高齢者に与える場合には、量を少なくするよう注意をしてください。
(執筆・監修:東京慈恵会医科大学 教授〔臨床薬理学〕 志賀 剛)