不随意運動・ふるえの起こる病気

解説
 意図しない運動が起こってしまうことを不随意運動と呼びます。これには振戦(しんせん)、ジストニア、書痙(しょけい)、ミオクローヌス、チックなどがあります。

■振戦
 振戦は規則正しい運動で、関節を屈曲する筋と関節を伸展する筋が交互に収縮します。振戦のスピードにはいろいろあり、おそいものでは毎秒5回程度のパーキンソン病でみられる振戦、毎秒7~10回程度の本態性振戦や老人性振戦、毎秒20回程度のバセドウ病でみられるふるえなどがあります。
 また、ふとんの上でじっとしていても起こる安静時振戦はパーキンソン病に特有です。これに対して安静時には起こらず、一定の姿勢をとると始まるものを姿勢時振戦といって本態性振戦にみられます。

■ジストニア(ジストニー)
 ゆっくりとした、からだや手足をねじるような不随意運動です。不随意運動が途絶えることはなく、持続的に筋収縮が続きます。斜頸(しゃけい)や捻転ジストニアがその代表です。

■ミオクローヌス
 非常にすばやい、目にもとまらないほど速い不随意運動です。不規則かつ短時間の筋収縮によります。通常は筋収縮の持続時間は100ミリ秒(10分の1秒)以下です。ミオクローヌスてんかん、無酸素脳症回復後、あるいは臭化メチル中毒などでみられます。特に無酸素脳症回復後に手足を動かそうと考えるだけですばやい不規則なミオクローヌスが起こることをランス・アダムス症候群と呼びます。

■書痙
 書痙(しょけい)は字を書こうとすると、ボールペンを持った手に強い緊張が生じて、手がふるえ、筆圧が大変に強まるものです。いっぽう、はしを持って食事をすることはふつうにできます。筆もふつうに持てることが多く、一種の心身症です。

■チック
 精神的に緊張すると、常に同じ異様な不随意運動を生じるものです。たとえば右肩を何度も持ち上げたり、顔をしかめたり、口をゆがめたりなどの運動がみられます。
 1人の患者にはいつも同じ運動が生じます。リラックスしているときや、睡眠中にはみられません。チック

本態性振戦〔ほんたいせいしんせん〕

ハンチントン病〔はんちんとんびょう〕

ウィルソン病〔うぃるそんびょう〕

脊髄小脳変性症〔せきずいしょうのうへんせいしょう〕

顔面けいれん〔がんめんけいれん〕

良性顔面筋攣縮〔りょうせいがんめんきんれんしゅく〕

筋萎縮性側索硬化症(ALS)、運動ニューロン疾患(MND)〔きんいしゅくせいそくさくこうかしょう(ALS)、うんどうにゅーろんしっかん(MND)〕