米国で大麻を常用する人が、ほぼ毎日飲酒する人を上回ったことが、カーネギーメロン大(ペンシルベニア州ピッツバーグ)の調査で分かった。大麻の規制緩和を背景に常用者が大幅に増えている実態を示したもので、同大の調査責任者は「(大麻使用の拡大)傾向は、政策の変更を如実に反映している」と指摘した。
23日に公表された調査結果によると、2022年に「毎日またはほぼ毎日」大麻を使用している人は推計1770万人で、1992年の90万人から約20倍に急増。毎日あるいはほぼ毎日飲酒する人は92年は890万人で、22年は1470万人だった。
同大によると、大麻使用者全体の人口は飲酒人口よりはるかに少ないが、頻度は飲酒より高い。22年の調査では、酒を飲む人の過去1カ月間の頻度は中央値が4~5日で「ほぼ毎日」が11%だったのに対し、大麻の場合は15~16日で「ほぼ毎日」は42%だった。
米国では麻薬密売組織を弱体化させ、流通や使用の管理を強化するため、大麻の解禁が進んでいる。全50州中38州が医療用大麻の所持や使用を合法化し、嗜好(しこう)用も24州で認められている。米政府は今月16日、大麻を一部の解熱鎮痛剤と同等の「危険性の低い薬物」に分類変更すると発表した。 (C)時事通信社
米、「大麻常用」が「毎日飲酒」上回る=過去30年で20倍に・大学調査
(2024/05/30 07:04)