【サンパウロ時事】メキシコ政府は21日、肥満対策の一環として、来年3月29日から学校内でカロリーが高く栄養価が低いジャンクフードの販売を禁止すると発表した。同国は「肥満大国」として知られており、学校で食育を進めることで汚名返上を図る。
 学校給食が普及していないメキシコでは、校内で購入した軽食を取るのが一般的。発表によると、包装に「過剰なカロリー」といった警告表示があるスナック菓子や飲料などの販売を禁止する。デルガド教育相は「こうした製品に子どもの手が届かなければ、健康的な生活が確保される」と強調している。
 さらに、果物や野菜の摂取を推奨。飲み水の提供設備を普及させるとともに、健康的な食生活に関する情報の周知に努める。
 国連児童基金(ユニセフ)によれば、メキシコでは大人の約75%、5~19歳の35%が肥満または肥満気味と判定されており、「肥満がまん延している国の一つ」に位置付けられている。 (C)時事通信社