医療・医薬・福祉

障害のある436人の声を公開!見えない・聞こえない世界で感じる困りごとやうれしいこと

花王株式会社(花王MKニュース)
「My Kao くらしラボ」にて、12月3日公開

花王株式会社では、暮らしに関わるさまざまな調査を行っています。これまでもMy Kao くらしラボでは、誰もがイキイキと暮らせる多様な社会を考えようと、普段知る機会の少ない「身体に障害のある人の暮らし」に関する調査結果やその記事への反響を紹介してきました。今回は、視覚障害者・聴覚障害者の暮らしに関する調査を行い、その結果を「障害者週間」(毎年12月3日~12月9日)に合わせ2024年12月3日に「My Kao くらしラボ」(※)にて公開しました。視覚・聴覚に障害のある人とのコミュニケーション、自分だったらどうするか、想像することから始めるきっかけになればと考えます。


このリリースでは、視覚障害のある方が利用するスクリーン・リーダー(コンピュータの画面読み上げソフトウェア)が正確に読めるように、「障害者」を「障がい(さわりがいと読み上げられる)」ではなく「障害」と表記しています。

【主な調査結果のポイント】
- 「困っている人がいたら声をかけるようにしている」人は63%
- コミュニケーションで困難を感じる視覚・聴覚障害者は、約4割
- 職場での配慮に満足している人は、3割前後
- 「見えない・聞こえない=できない」の先入観はNG
- 伝える手段を考えてみることが大事

【調査概要】
生活者の意識と行動に関する調査 
◎2024年9月/インターネット調査/首都圏在住20~70代男女/3600人
視覚障害者・聴覚障害者の暮らしに関する調査
◎2024年5月/インターネット調査/視覚、聴覚いずれかに主な障害のある人/436人
◎2024年1,6月/インタビュー調査/視覚、聴覚いずれかに主な障害のある人/8人



●「困っている人がいたら声をかけるようにしている」人は63%
首都圏在住の20~70代男女3600人を対象にした生活者の意識と行動に関する調査では、「困っている人がいたら声をかけるようにしている」と答えた人は63%(「あてはまる」「ややあてはまる」の合計)に上りました。さらに、82%が「多様性を認め、受け入れることが大切」、70%が「人のために役立ちたい」(「そう思う」「ややそう思う」の合計)と答えました。その背景には、障害の有無だけでなく、夫婦別姓や性自認など、多様性への認識の高まりもあり、多様性を大事にする思いや、人のために役立ちたいという思いがあると考えます。




●コミュニケーションで困難を感じる視覚・聴覚障害者は、約4割
視覚や聴覚に障害のある436人が生活の中で「見えにくさ」「聞こえにくさ」によって困難を感じる場面は、家事や移動など様々です。視覚・聴覚どちらにも共通していたのは、ご近所や友人との人付き合いでの場面でした。




●職場での配慮に満足している人は、3割前後
視覚や聴覚に障害がある人のうち働いている人が、職場の配慮やルール・制度などに満足しているのは3割前後、4割は何らかの不便を感じ、1~2割は不満を感じていることが分かりました。










●「見えない・聞こえない=できない」の先入観はNG
今回の障害がある人への調査から浮かび上がってきたのは、周囲の理解不足や無意識の思い込みによって生じる課題でした。それによって障害のある人が、思っていることが伝わらないつらさやジレンマを感じていることがわかります。



視覚に障害があるといっても、見え方やできることは人によって異なります。「見えない=できない」と判断されてしまうことで、傷つくケースもありました。また視覚に障害がある人は、音を頼りに移動しています。いつもならできることも、雨や風、雷など天候の悪い時や、混雑していて騒音のある場所では音が聞き取りづらく、困難が生じる場面もあるようです。



「聞こえない」「聞こえにくい」人といざ接するとなると、勇気が出せずにためらってしまうこともあるのではないでしょうか。「聞こえない人と接したことがないから、きっとコミュニケーションは取れない」「手話ができる人から伝えてもらえばいい」「決まった話だけ伝えて問題ないならいい」とコミュニケーションを諦めてしまう場面も見受けられます。


●伝える手段を考えてみることが大事
コミュニケーションがうまくくいかないこともある一方で、理解や配慮を感じるやりとりをうれしく思う場面も多くあるようです。



視覚的な情報は伝わりづらいことを考えて、指示語ではなく具体的な言葉を使ったり、名前を呼んだりすることがまずはコミュニケーションの第一歩のようです。視覚でしか気づけないことなど、見えない人が気づいていないこともあります。そのようなことを教えてもらうとうれしい、という声もありました。




視覚障害・聴覚障害と一口にいっても、見えない、聞こえない程度は人それぞれです。白杖や補聴器、手話を使っている人だけが障害があるわけではなく、外見からはわからないケースも多くあります。聞こえない人と話す際、口を見せて話すことや筆談でもコミュニケーションをとることはできます。音声認識アプリなどのデジタルツールなどを活用する方法もありますので、「伝えられない」と思い込むのではなく「伝えられる手段はある」と認識することから始めてみませんか。

詳しくは以下URLをご確認ください。
▶ My Kaoくらしラボ 
- 「あなたならどうしますか?障害のある人とのコミュニケーション」

https://my.kao-kirei.com/kurashi-labo/special/009/   
(2024年12月掲載)


【参考情報】
▶My Kaoくらしラボ 
- 「身体に障害がある人 327人の声 リビングや自分の部屋の掃除、どうしてる?」

https://my.kao-kirei.com/kurashi-labo/special/002/    
(2023年12月公開)

▶My Kaoくらしラボ 
- 「多様な暮らしを『知る』ことで近づく心の距離~『身体に障害がある人の掃除』の読者反響から~」

https://my.kao-kirei.com/kurashi-labo/special/005/    
(2024年5月掲載)


【調査協力】






https://www.mirairo.co.jp/   
障害がある当事者の視点を活かし「環境・意識・情報」のバリアを解決するソリューションを提供しています。

※「My Kao くらしラボ」の説明
花王が運営する双方向のデジタルプラットフォーム「My Kao」内にある生活情報サイト。生活者一人ひとりの暮らしを見つめる長年の生活者研究から得られた知見を元に、家事・美容・健康などいまの暮らしに役立つハウツー情報や、これからのこころ豊かな暮らし、社会を考えるための情報を生活者視点で発信しています。

「My Kaoくらしラボ」 
https://my.kao-kirei.com/kurashi-labo/ 
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