脳梗塞も血管内治療の時代 =血栓溶解剤が効かない時の次善策
◇血管内治療で血管開通
そこで近年、t―PAが効かない脳梗塞にも有効な次の治療として、世界的に注目されているのが血管内治療だ。太ももの内側などからカテーテルを血管に通し、詰まった血栓を回収、除去する。大きな手術痕も残らず、体への負担も少ない。
血管内治療の有効性はほぼ確立しており、同センターの再開通率は95%に上る。軟らかく繊細な脳血管用機器の開発も進み、海外の最新機器の国内認可スピードも早くなっているという。
「t―PAが効かないからと諦める時代は終わりました」と吉村センター長。「いずれにせよ治療効果は時間勝負。脳のカテーテル治療ができる医師はまだ少ない。地域の病院同士が連携し、t―PAを投与しても効果のない患者をカテーテル治療医がいる病院へ搬送する『ドリップ・シップ体制』の確立が急務です」と今後の課題を語っている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/02/13 12:08)