治療・予防

正しい食用油脂の取り方=「植物油」偏重は要注意

 ◇植物油が良いか?

 「植物油は体に良い」とされているが、実はそうとばかりも言えない。「近年、レトルト食品や総菜、コンビニエンスストアのスイーツなどに使用される植物油のパーム油には飽和脂肪酸のパルミチン酸が多く含まれるので取り過ぎないで」と、川端教授は注意を促す。

 では、どんな油の取り方をすればいいのか。まずは飽和脂肪酸を抑え、多価不飽和脂肪酸を摂取すること。ただし、多価不飽和脂肪酸のリノール酸は悪玉コレステロールを減らし、生理機能を保つ物質に変化して免疫力をアップさせる働きがある一方で、摂取し過ぎると善玉コレステロールも減らし、過剰な炎症反応を起こして生活習慣病につながる恐れがある。

 リノール酸は大抵の食用油に含まれているので、炎症を抑える効果があるαリノレン酸やEPA、DHAを積極的に取ると良い。また、一価不飽和脂肪酸のオレイン酸にも悪玉コレステロールを減らす効果がある。

 川端教授は「オレイン酸を含む植物油をベースに、料理によっては香り付けなどでゴマ油を利用し、健康に効果的なEPAやDHAを含む青魚を食べるといいでしょう」と話している。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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